言の葉は朽ちぬ黄金(こがね)か玉響(たまゆら)か 文字に記憶に留まりて生く
照滴017
本文
言の葉は朽ちぬ黄金(こがね)か玉響(たまゆら)か 文字に記憶に留まりて生く
形式
#短歌
カテゴリ
#8.比喩・諷刺・諧謔・引用
ラベル
#言葉 #比喩
キーワード
#言の葉 #黄金 #玉響 #記憶 #永続
要点
言葉は消えず、文字や記憶として残り続けることを表現。
現代語訳
言葉は朽ちることのない黄金か、微かな響きか。文字や記憶に留まって生き続ける。
注釈
朽ちぬ黄金(こがね): 永遠に価値を失わないもの。
玉響(たまゆら):ほんのわずかな間、微かな響き
留まりて生く:物理的な存在を超えて、文字や人の記憶に残り、生き続ける。
解説
言葉の不滅性と、その影響力を象徴的に描いた短歌。思考や表現が時を越えて人々の心に生き続ける様子を示す。
深掘り_嵯峨
「言葉」という存在の二面性と永続性を哲学的に問う歌です。言葉は発せられた瞬間には「玉響」のように消える儚い音ですが、文字や記憶という媒体を通して、「朽ちぬ黄金」のように永遠の価値を持って生き続けることができます。
これは、作者自身の和歌という創作活動への確信と願いを込めており、無常なこの世において、言葉こそが真理や情熱を後世に伝える器となるという、文学的な使命感を表明しています。